ゲームで適当に遊ぶ

ファミコン中心に、いろいろなゲームを遊んだ感想とか適当に

夕陽が今、燃え上がる“昔”

 今回も大幅に間隔が開いてしまったけれども、やめた訳ではない! 時間ができたこのタイミングで、サクサク記事を書いていきましょう! ということで、今回紹介するタイトルは、ある意味で伝説となってしまったアクションゲーム!

トランスフォーマー

コンボイの謎

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 原作はタカラ(現:タカラトミー)の玩具トランスフォーマーと、それを基にするアニメ戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー。『トランスフォーマー』自体はタカラのSF玩具ブランドミクロマン(正確には『ニューミクロマン』ミクロチェンジシリーズ)やダイアクロンを北米展開する際に、北米輸入販売業者であるハズブロがマーベルに依頼して誕生したシリーズで、あちらさんでは84年から、日本では85年からシリーズがスタート。このときタカトクトイズトイコートイボックスの玩具も組み込まれてしまったがため、日本では発売しなかった玩具もあり。その辺で一番有名なのは、タカトク『VF-1S スーパーバルキリーことスカイファイアーだろうか。ちなみにトイコーは『超激変電子ロボ アストロマグナム』ことレーザーウェーブ、トイボックスは『スーパーチェンジロボ メカボット-1』ことオメガスプリームスカイリンクスもトイボックス製品ではあるのだけど、トイボックスとしては製品化していないとか。ややこしい。なお、トイボックス系ロボの販売権と金型はトミーに販売されたあと、トミーとタカラが合併してタカラが販売できるようになったとか。

 

閑話休題

 

 そして本作は通称・G1と呼ばれる初代シリーズの第1作目・通称『初代』と2作目である『2010』をつなぐ作品のひとつで、サイバトロン司令官コンボイの死と新司令官誕生を描いた『ザ・ムービー』が日本公開されなかった(最終的には公開されるのだが、『2010』どころか『V』放映時にチャリティ上映として)ことを踏まえて、その謎を埋めるために制作されたという経緯がある(当時、コンボイが死んだ!」キャンペーンが展開されており、本作もそのキャンペーン関連商品のひとつでもある)。

コンボイは誰に殺されたのか

新しい司令官は誰なのか

 本作をプレイすれば、この謎がわかる! これを遊んで、新アニメ戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010に備えよう! という触れ込みだったのだけど、開発が難航したのか実際の発売は『2010』の放映開始以降に……。

 そういう訳で、当初は11月上旬を予定していた本作の正式発売日は1986年12月5日。時代としてはファミコンブーム真っただ中。一般を巻き込んだ熱狂的なブームこそ落ち着いたものの、児童誌はまだまだファミコン一色だった頃。変形ロボット玩具として高い人気を誇っていた(一説によると、ゲームを除いた当時の男児玩具のシェア50%とか)トランスフォーマーのゲームが出るのも当然の流れといえましょうや。ちなみに同時期に発売したソフトは『ディーヴァ ナーサティアの玉座』『ドラゴンボール 神龍の謎』『たけしの挑戦状』『プロ野球ファミリースタジアムなど。前に紹介したハドソンの『ドラえもん』も、この時期のファミコンソフト。良くも悪くもファミコン史に名を刻んだソフトが発売された時期でもあります。

 

 

 ゲームとしてはスタンダードな横スクロールジャンプアクション。Aボタンでジャンプ、Bボタンでショット。そして十字ボタンの上下長押しでトランスフォーム! 原作通り、ロボットモードとビークルモードを切り替えられるのだ。キャラクターゲームでしっかりと原作の特徴を組み込んでいるのは好感が持てます。

 

好感が持てるのはここまでだけどな!

 

 というか、周知のとおりこのゲームは難易度が高い。操作性は悪くなく(独特の慣性こそあれ、ゲーム全体の操作性自体はこの時代のファミコンゲームでは良好な部類に入るんですよ)、原作要素もしっかりと再現。ただ、とにかく難易度が高すぎた……。それも、ただひとつの要素「雑魚敵の弾がとにかく小さく速い」ということで……。もっとも、慣れれば「どこで攻撃が来るか」なども予測できるし、ステージ構成を把握すれば突然飛来してきた敵にやられる危険性も少なくなる(実際のところ、ステージ構成自体は『即死ゲー』にありがちな理不尽さは皆無なんですよ)。さらに、ステージ1以降は隠しコマンドでコンティニュー(当時は隠しコマンドでコンティニューするのが主流)すればステージの最初から再開できるため、トライアンドエラーも可能。意外と遊びやすい要素もそろっていることはそろっていたりするわけで。

 実のところ、現役小学生時代にクリアしてるんですよ、このゲーム。その当時はそこまで難しいという気はしなかったんだよね(難しいことは難しいのだけど、もっと難しいゲームは世にあふれていた)。敵の弾も小さくてわからない……ということもなかったし(当時の自宅テレビは18インチだったはず)。たぶん、この辺の視認性はブラウン管か液晶パネルかで変わってきている気がしていたり。この手のオブジェクト、ブラウン管での“にじみ”前提でデザインされている場合があるしね。

 

 それはともかく。

 

 

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 主人公(主役機?)はシティコマンダーウルトラマグナス。『2010』のエンディングテーマでもNo.2と歌われていたとおり、2010世代のサイバトロンにおいてロディマスコンボイを補佐する副司令的立場にいる戦士だ。なお、本作の主役機に抜擢されたのは、『ザ・ムービー』においてウルトラマグナスが戦死したコンボイから歴代司令官の英知の集積体であるサイバトロンの象徴・マトリクスを受け継ぐはずだったが……というエピソードを反映してのことだろう。こういうところにも、『ザ・ムービー』に代わってミッシングリンクを埋めようとしている努力の跡がうかがえる。うかがえるからといってどうなんだという問題はあるけど。

 

 

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 全10ステージ構成でステージ1は荒野地帯。名称は勝手につけた訳ではなく、きちんと説明書に書かれている。こういうところの気配りは長けている。スタート直後、そのまま右方向に進むと、本作の代名詞ともいえる見えない弾丸が飛んできて死亡。まぁすぐにトランスフォームしてビークルモードになって進めば、その弾丸で死ぬこともないんだけどね。ただ、ブリッツウイング(戦車)には気を配らないといけないのだけど。

 

 

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 というか、ゲームオリジナルの機械生命体以外を攻撃すると、TFらしくビークルモードからロボットモードに変形するのだけど、その間の無敵時間とかキャラクターの大きさとかの問題で、敵を倒しにくいのだ。なので、機械生命体以外は基本的に攻撃せず、スルーして進むのが正解となる。サイバトロンは自衛以外の攻撃はせず。ああっ! こんなところで初代TF(TV版)らしさが無駄に再現されるとはっ!

 

 

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 ちなみにジェットロンスカイワープは放物線を描いて飛行するものと直進するものの2種類がいて、直進するヤツを攻撃するとパワーアップアイテム(エネルゴンキューブらしい)が出現する。攻撃が2WAY(が連射能力は落ちる)になるP、攻撃を4発まで耐えられるようになるB、特定ステージのみに出て飛行能力を得るF、得点アイテムの無印、残機が1機増える1、そしてパワーダウンするハズレアイテムのD。まぁアイテム類は特に取らなくても何とかなるのがこのゲームらしさというか。

 

 

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 ステージ終点まで到達するとボス戦に。ステージ1のボスは機械惑星デビルスター。たまーにユニクロンみたいに書いているところがあるけど、違うからね! ゲームオリジナルだよ! 中心部に光る眼からフヨフヨ飛ぶ謎の敵を飛ばして攻撃してくるので、こちらも光る眼に攻撃をぶち当てて倒そう! 4発で沈むぞ! ほぼすべてのボスに共通しているのだけど、ボス面のスタート地点から弱点に攻撃は当たらない仕組み。ウルトラマグナス、もうちょっと射程があれば……。こういう「かゆいところに手の届かなさ」が、高難易度につながってるんだよな、ホント。

 

 

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 ステージ2は遺跡の神殿古代ギリシャ風の神殿跡を進むステージだ。障害物をジャンプで避けながら、機械生命体のみを的確に破壊しながら進むのはステージ1と変わりない。ここで飛んでくる赤いジェットロンスタースクリーム。こいつを破壊するとバンブルが登場し、ステージ4までワープできるのだ。ステージ3は取り立てていく必要はないので、ここで一気にショートカットしたいところ。

 

 

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 ボスはビルスター×2。なんと1面のボスが2体も登場! 2倍の量で2倍の難易度! よく「手抜き」なんていわれるけど、この時代はボスの使いまわしなんて普通なんだけどね。ゲーム史に残る傑作スーパーマリオブラザーズ』だって、砦に出てくるボス(クッパ)は使いまわしだからな! そこを忘れないように!

 

 

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 ステージ3はタイムトンネルⅠ。打って変わって上へ上へと進んでいくステージだ。設定的には「現代(『ザ・ムービー』の時代)から未来(『2010』の時代)に向かって進むタイムトンネル」ということになっている。わかりづらいけどね! 機械生命体に混ざって飛んでいるのはカセットロンラットバット。『ザ・ムービー』が初出となるサウンドウェーブの配下だ。ちなみにこいつはミクロマンのミクロカセットロボの流用ではなく、新規金型だったりする。このあたりから新規金型が大半を占めるようになるのよね、TFは。これまた余談だけど、ラットバットは2013年に発売されたマスターピースサウンドウェーブの付属アイテムとしても有名で、超絶変形パターンで変形ロボマニアの心をがっちりキャッチしたとか。本当に余談だな!

 

 

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 なお、ステージ3には「サイバトロンゾーン」と呼ばれる謎の空間があり、よくわからないボーナスゲーム(左右に動くカールおじさんみたいなキャラが天井を叩くと障害物が落ちてきて、それを破壊するとボーナス点アイテムが出てくるという代物)を遊ばされるのだ。どのあたりがサイバトロンゾーンなの?

 

 

 

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 ボスはデストロンマークデストロンのシンボルマークが襲ってくるぞ! だからボスがシンボルマークってなんだよ……。例によって点滅する部分が弱点で、ここに4発叩き込むとクリア。ちなみに、一番左の足場からは弱点まで攻撃が届かない。ので、真ん中の足場に移動してから攻撃する必要がある。また、足場に16発攻撃を命中させてしまうと、足場は破壊されてしまう。なんで、こういう余計な仕組みを入れるんだ……。

 

 

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 ステージ4は亜空間都市。前半は浮いた足場をジャンプして進み、後半は要塞を突破する構成。当然、足場から落下するとミスになる。弾避け以外はそうでもなかったステージ構成が、突然シビアになる。とはいえ、アイテムFを獲れば浮遊移動して何事もなく進軍できるんだけどね! 本来は結構苦労するはずのステージなんだけど、救済アイテムのおかげで、特に苦労することもなくクリアできてしまう。なんというか、難易度調整が甘いを通り越している気がするんだよね、こういうところ。

 

 

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 ボスはデストロンボート。『初代』の第1話に登場したデストロンの戦艦で、のちにビーストウォーズ』でネメシスと呼称されたものと同一艦だ。艦首の下部分にある弱点に4発……と、この辺からはボスは「形は違うけど対処は同じ」になっていく。時代を考えると手抜きとまではいえないんだけど、なんというか……ね。

 

 

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 前半最後となるステージ5は浮遊都市。ステージ4と同じく浮いた足場を進む構成だ。途中にある火山から噴出する火山弾と機械生命体を避けながら進むことになるのだが、これがまた難しい。ある意味、アクションゲームとして純粋に難しいのはここぐらいかもしれない。とはいえ、アイテムFがあればなんてことはないステージなんだけどね。ちなみに、途中で飛んでくるジェットロンとも機械生命体とも違うキャラクターは、どうやらカセットロン・空中攻撃兵コンドルらしい。本来は赤と黒なんだけど、なぜか青と白と赤に。まぁスカイワープが白と赤と青になっているので“今更”だが。

 

 

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 ボスはスタントロン・合体兵士メナゾール。サイバトロンの地上部隊に対抗するため生み出された合体兵士で、いわゆるスクランブル合体というサイバトロン/デストロン共通規格合体ロボットの1体だ。リーダーであるモーターマスターはトレーラーに変形する関係からコンボイをライバル視していて……とか、その辺は原作をチェックしてほしい。なお、メナゾール絡みの設定はアニメとテックスペック(玩具付属の設定一覧)では微妙に違っていたりする。どうでもいいけど。

 

 

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 後半最初のステージ6はタイムトンネルⅡ。ステージ3とほとんど同じだが、今度は上から降りていく構造に変化。設定的には未来(『2010』の時代)から現代(『ザ・ムービー』の時代)に戻るため、タイムトンネルを通る……ということになっている。わかるかそんなもん! そして降りていくだけなので、取り立てて書くこともなく。

 

 

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 で、ボスはデストロンマークふたたび(赤くなってるだけデビルスター×2よりは手が込んでいる気がする)。この辺は「同じタイムトンネルを通っているので、待ち構える敵は同一である」ということの顕れらしいのだが……。

 

 

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 ステージ7。氷河地帯。ステージ1のカラバリですな。ただ、氷河と謳っているだけあって、地面は少し滑るのが特徴。よくある仕様ですな。機械生命体プレシャーが飛びまくっているのでビークルモードで進むのが基本だけど、途中から地上にも敵がでてくるように。めんどくさいね! あと、時折謎の巨大ロボットが地面からずがーん! と出てくるので注意が必要。ちなみに、このロボットは説明書にも記載されてないから正体が不明。デバスター説が有力なんだけど、実際どうなんでしょう? あと、ステージ終盤にはなぜかコンボイの生首が宙に浮いているコンボイの生首といえば、ファンにはおなじみの初代TF23話『スチールシティ』だけど、特に関係はないらしい。で、ここにもスタースクリームが出現するけど、後述の理由によりワープはしないほうがよかったり。こういう変なトラップが仕込まれてるんだよね、このゲーム。

 

 

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 ボスはコンバットロン・合体兵士ブルーティカススクランブル合体TFでも屈指の人気キャラクターで、事あるごとに何度も再販・リメイクされている合体兵士だ。中央の足場で弾を避けながら弱点を攻撃し続けるだけでOK。このゲームのボスの基本ですな。余談だけど、本作登場のTFはアニメ設定ではなく、玩具設定や『スクランブルシティ発動編』をもとにドット絵へと起こされていたりする。そのため、ブルーティカスの左足になっている狙撃兵ブロウルの砲塔は、アニメのように前面に配置されていない。ここを「手抜き」というのは簡単だけれども、そもそも玩具では砲塔は背面なのだ。タカラ(と、開発会社。イスコとトーセらしいが)を責めてはいけない。

 

 

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 ステージ8は、またもや出てくるタイムトンネルⅢ。下に進んでいくこのステージは、『ザ・ムービー』の時代から『初代』の時代へと向かう時空間移動を表現しているのだとか。わかりにくい! とりたてて難しい場面もないステージだが、ここにはデストロンゾーンと呼ばれる隠しエリアが存在する。ここにコンボイ司令官を殺害した者の正体が記されている……! という設定なのだが、当時も今も「そりゃあそうだよなぁ」という感想しかない。そして、そういう設定を知らない人にとってみたら「なんでここに突然メガトロンのレリーフがあるの?」という疑問しか残らず。もったいない。

 

 

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 ボスはまたも出てきたデストロンマーク。対処方法も同じ。今、気がついたけど、タイムトンネルに出てくるデストロンマークって、トランスフォーマーの場面転換時に流れるブリッジ(マークが反転したりしてどちらの陣営の話をしているか示すヤツ)を再現しているのか? 何か腑に落ちた気がするぞ! 気がするだけだけど!

 

 

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 ステージ9は地下機械都市。このゲーム最大の難関ともいえるステージだ。攻撃自体は大したこともなく、隠しキャラクターのダッコちゃん(当時のタカラの社票でもあった往年の人気キャラクター玩具)が出るぐらい。しかし、問題はそこではない。何とこのステージ、正しいルートを通らないとボスにたどり着けないのだ!

 ……と書くと「そんなのスーマリでもあったし、普通じゃん」と思うだろう。しかし、そのループ選択肢が729パターンからだとしたら!? そう、ノーヒントで無茶苦茶なループを突破しないといけないのだ! しかも、ほんのわずかでもルートを逸れる(ダッコちゃん出現位置に行く……など)と失敗判定になるという念の入れようだ。クリアするには、よほどの幸運に恵まれたか、あるいは攻略本を見るかしかなかったという(自分は後者)。正直なところ、弾の見えなさ云々よりも、ここに文句を言いたい。もっとも、このことを知っているかはステージ9までたどり着けるかどうか……というのが大きいので、ほとんどのプレイヤーはステージ1か2で断念してステージ9の理不尽を体験していないだけという可能性も高いけどね。

 

 

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 ボスは破壊大帝メガトロン。タイムトンネルⅢで『初代』の時代に移動しているから、デストロンのリーダーもメガトロンという訳なんですな! 設定どおり! 基本的にブルーティカスとあまり変わらず、頭部の弱点に5発命中させると勝利。ただ、発射する弾は速いので、単なる見た目違い以上の難易度だったりする。まぁ慣れれば大したことないんだけどね!

 

 

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 いよいよのラストステージであるステージ10はタイムトンネルⅣ。今度は『初代』の時代から『2010』の時代へと移動するわけだね! 最終面は拍子抜けするぐらいに簡単だけど、まぁある意味ウイニングランと言えなくもない。

 

 

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 ボスはデストロンシティ/ダイノベース・ダイナザウラー。『スクランブルシティ発動編』ではダイノザウラーと呼ばれているヤツ。アニメと違って頭部のキャノピーが閉じているけれども、例によって『スクランブルシティ発動編』準拠だから。ラスボスだけあって弾(もしかしてプラズマボム?)も大きく速いが、ここまでたどり着けたプレイヤーなら何とか倒せるはず。そう信じたい。

 

 

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 そして、ステージ1、2、4、5、7、8、9で赤いエネルゴンキューブをすべて獲得している場合、ステージ10をクリアしたときにメッセージ(ローマ字!)が表示されてロディマスコンボイが登場! そう! これがサイバトロンの新司令官だっ! というのが、このゲームに秘められていた謎のひとつだったのだ! ……発売が延期してしまったせいで、周知の事実になってしまったけどね。

 

 

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 ちなみに、赤いエネルゴンキューブをすべて獲得していない場合、ステージ1に戻されて再プレイとなる(獲得後、ステージクリアして正式に獲得となる。コンティニューならば平気だけど、ステージ中で死亡した場合は、再獲得する必要がある)。なんてこった! そして、ステージ7でワープをしてしまった場合、ステージ8のエネルゴンキューブが獲得できなくなってしまう。これがスタースクリームの罠だっ! なんて狡猾な!

 

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 んで、2周目は自機がロディマスコンボイになるだけ(しかもロボットモードはウルトラマグナスの色違い)で、特に大きな変化はなし。もしかしたら攻撃がちょっと強化されているのかもしれないけど、1周目から苛烈なので攻撃がキツい! という印象もない。そしてクリアするとメッセージが表示されて次の周回へ……という、当時のアクションゲームの基本的な流れどおり。どっとはらい

 

 

 クソゲークソゲーとののしられながらも、ネタとしていじられる要素が多く、また意外と売れた(50万本以上)ため知名度も高い1本。玩具『トランスフォーマー オルタニティ』シリーズメガトロン ダイヤモンドブラックの説明書では本編とかけ離れたストーリーの補完もなされ、スマートフォンアプリおよびアニメキュートランスフォーマー 帰ってきたコンボイの謎』としてリメイクされたり、Wiiバーチャルコンソールで配信されたりなど、当時のゲームとしては何だかんだで愛されていると思われる部分もないわけではない。斯く言う自分も結構好きだったりします(86年のクリスマスに買ってもらったという思い入れもあってね……)。完成度の高いゲームではないし、断念するプレイヤーも多い高難易度だけど、いうほどクソゲーではないと思うのですよ。

 

 

 そういう訳で久しぶりの更新終了! 長々と放置してしまったので、今度こそさくっと次回更新をしたいところ! 想定しているソフトは多いけれども、実際プレイ(そしてクリア)するとなるとなかなか大変で……。