ゲームで適当に遊ぶ

ファミコン中心に、いろいろなゲームを遊んだ感想とか適当に

35周年おめでとう!

 なるべく間を開けないように……と心がけていても、どうしても時間が開いてしまいます。もっとサクサク更新できたらなぁ……。と、思いつつ、第29回は、35年前の今日(9月13日)に発売した歴史的なあのゲーム!

スーパーマリオブラザーズ

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  発売日は1985年9月13日。ファミコン発売から2年以上経過してから発売したタイトルで、スタンダードな横スクロールアクションゲーム……といいたいところだけど、実際のところはスーマリの大ヒットによって、この形式がデファクトスタンダードになった……といったほうが正しいかもしれない(過言かもしれないけど)。自分よりも上の世代はどうかわからんけれども、当時のファミコンキッズはスーマリ発売以降「Aボタンでジャンプ」「Bボタンでジャンプ以外アクション」というキーコンフィグじゃないアクションゲームは「遊びにくい」という扱いになって評価が下がるぐらいに、このゲームの操作系統はユーザーにも、また業界にも影響を与えたのだ。

 

 

 また、このタイトルの大ヒットをきっかけに、空前絶後超絶怒濤のファミコンブームが巻き起こり、それこそ日本中がファミコン一色に塗り替えられたのだそのブームのすさまじさは当時を体験していない人々には伝えにくいシロモノではあるが、今思えば「夢だったのではないか」と思うことも多くあり。あれと同じぐらいのブームって、近年……というかあれからあったのかなぁ? と思うものの、ただ単純に子供だったからこそ「すさまじいブーム」として記憶に残ってただけなのかもしれないし。難しい。

 

 

閑話休題

 

 

 ゲームデザインディレクションはミヤホン/MIYAHONこと宮本茂氏。この人のことは軽く語ろうとするだけでも、それこそ1万文字でも少なすぎるレベルなので割愛。いまさら自分ごときが説明するまでもない人物でしょうし。プログラミングは株式会社SRDの中郷俊彦氏、森田和彦氏、そして任天堂西田泰也氏。中郷氏は『VS.バルーンファイトゼルダの伝説など任天堂のヒットタイトルのプログラマーとして多くのゲームに参加している業界のレジェンド。そして近年では株式会社SRDの社長を務めるかたわら、『リングフィットアドベンチャースペシャルアドバイザーや『あつまれ どうぶつの森のアソシエイトアドバイザーなど、今だ多くのヒット作に関わっている人物でもあります。森田氏はリンクの冒険ゼルダの伝説 夢を見る島』などのプログラマーゼルダの伝説』シリーズに釣りを導入した張本人でもあり、現在は株式会社SRDの取締役として活躍されているご様子。そして西田氏はF-ZEROのメインプログラムやゼルダの伝説 神々のトライフォースのオープニングでトライフォースが回転する場面のプログラム(任天堂ソフトではじめてポリゴンが使われたゲームだとか)などを担当した人でありまする。

 独特の耳に残る軽快なサウンド近藤浩治氏によるもの。『スーマリ』以外の代表作は『ゼルダの伝説』など。また、スーパーマリオシリーズやゼルダの伝説シリーズ、さらには謎の村雨城デビルワールドふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島などのメイン作曲者として活躍されていた人物ですね。

 マップデザインやキャラクタードットなどは宮本氏のほかに手塚卓志氏も参加。手塚氏はのちにスーパーマリオブラザーズ2のメインディレクションをはじめ、多くのマリオシリーズに参加。さらにはゼルダの伝説』シリーズや『どうぶつの森』シリーズディレクションなど、多くの任天堂のヒット作品に関わる重要人物であります。

 このように、当時は新進気鋭、あるいは新入社員だったクリエイターたちが多く参加した『スーパーマリオブラザーズ』。もともとはディスクシステム前に「ファミコンの集大成的なソフト」として企画されたものだとか。結果、アーケードで大ヒットしていたナムコパックランドにインスパイアされた、ドンキーコングマリオブラザーズといった任天堂アクションゲームの集大成である、陸海空を縦横無尽に駆け巡るジャンプアクションとして世に送り出されることになった……。

 

 

  平和なキノコ王国に強大な魔力を操るクッパ率いる大ガメ一族が襲来。住人をレンガやツクシ、岩に変えて王国を滅ぼしてしまった。住民をもとに戻せるのは、クッパに捕らわれたピーチ姫のみ。彼女を助けるため、マリオの冒険が始まる……というのが大まかなストーリー。当時、よく「レンガを壊すマリオはキノコ王国住人の大虐殺者」みたいなネタが語られてたり(実際は「マリオが壊すレンガは本物のレンガで、キノコ王国の住人が変えられたレンガは別にある」らしいのだが……)。ちなみに、説明書に書かれているジャンルはファンタスティックアドベンチャーゲーム頭脳戦艦ガル』のRPGみたいに現代の感覚から大きくかけ離れた独特なジャンルなのは、家庭用ゲーム黎明期ならではの区分かもしれない。この辺は公式で公開されている説明書を参照。

 

 

 と、みんな知っているようなことを連ねたここまでは『前置き』ということで。

 

 

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 ゲームとしては、時として「マリオタイプ」とも呼ばれる一方通行型横方向ジャンプアクションゲーム。全8ワールドの構成となっていて、各ワールドはそれぞれ4ステージで1セット。各ステージにはレンガブロックや破壊不能ブロック、ジャンプ台などの障害物やクリボーノコノコなどの敵が配置されていて、それらをジャンプなどで乗り越えてゴールを目指すというのが基本的なゲームの流れ。各ワールドの最終ステージは城になっていて、ここにいるクッパ(もしくは影武者)を倒すと次のワールドに。そしてワールド8-4にいるクッパを倒すと、見事さらわれたピーチ姫を救出できるのだ。

 

 

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 ハテナブロックや特定の空中、レンガなどを叩くとコインやパワーアップアイテムが出現。パワーアップアイテムはマリオ状態だとスーパーキノコが、スーパーマリオだとファイアフラワーが出る仕組みになっている。スーパーマリオファイアマリオは一種のミスストッパーになっていて、敵や炎に触れたりしたときに小さくなることでミスを回避できる。パワーアップアイテムは意外とぽこぽこ出てくるので、それだけミスにならなくなるのはありがたい限り。コインは得点アイテムだけれども、100枚集めると1UPするというフィーチャーも組み込まれている。コインはそれこそ佃煮にするぐらいあるので、これらをかたっぱしから集めていくのも楽しいのだ。

 

 

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 ステージ構成は多岐にわたり、当初の企画コンセプトどおりに「陸海空を自由自在に駆け巡る」内容になっている。土管から地下道に侵入したり、豆の木から雲の上に行ってみたり、ときには海の中を泳いだり。ステージによっては背景が真っ黒になっていて「冒険は昼夜を問わず続く」感じが演出されており、とにかく「今までのファミコンソフトとは明らかに違う」スケールの大きさがひしひしと伝わってきていたのだ。残念ながら「空を自由に飛び回る」ことだけは本作で実現できず、のちに制作されるスーマリ3』しっぽマリオの登場を待たなければならなかった。ちなみに、『バルーンファイト』回でも書いたように、水中での挙動はファミコン版『バルーンファイト』の動きを参考にプログラミングされているのだ。こういうところでも、『スーマリ』が過去の集大成であることがわかる作りになってるんだね。

 

 

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 また、隠し要素も意外と多いのも本作の特徴。当時はゼビウスのソルとスペシャルフラッグスターフォースの浮遊大陸ゴーデスの謎、『ドルアーガの塔』の宝箱など、隠しキャラ/要素探しが一種の楽しみとして組み込まれていることが多かった。『スーマリ』の隠し要素は10コインブロック(連続で叩くとコインがたくさん出るブロック)や隠しハテナブロック以外にも、1UPキノコや入れる土管から行けるコイン部屋、通常ではいけないルートを進むと現れるワープゾーン、クリア時のタイムによって打ちあがる花火など……。「え? それって隠し要素なの!?」って思うかもしれないけれども、これは幅広くプレイされた結果「隠しでもなんでもなくなった」だけで、当時は立派な隠し要素だったのだ。ホントだよ!

 

 

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 いわゆるウル技/裏技なども多く存在。ポール超えは今回再現できなかったものの、有名どころでは「100UP」や「デカチビマリオ」なんてのがあったり。あとキンタマリオなんてのもね! ばかばかしいけど、こういうのも楽しかったのだ。

 

 

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 「100UP」は連続でノコノコのこうらを踏むことで1UPしまくるというワザで、当時は「これができる」かどうかが「マリオがうまい」かどうかの基準になっていたところもあったり(クリア自体はワープ使いまくれば意外とできちゃうからね)。階段を下ってくるノコノコがマリオよりも2段上にいるときに垂直ジャンプすると成功しやすいポジションにこうらが転がるのだけれども、失敗もしやすい。そのため、3-1は自殺マリオのメッカともいうべきステージになってしまったのだ。ところで、うちの地域ではこのワザは「100UP」って呼び方がスタンダードだったんだけど、ほかにも無限1UPとかいろいろ呼び方があるのよね。地域によってワザの名称が異なるというのも、非ネット時代、そしてゲーム雑誌乱立時代ならではの現象だったのかもしれない。

 

 

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 のちのシリーズでは「基本テクニック」にもなってしまった感のある「100UP」と違い、知っている人は知っている、知らない人はまったく知らないテクニックが「デカチビマリオ」だ。スーパーマリオ(もしくはファイアマリオ)状態で、クッパの背後にあるオノをクッパに触れると同時に取得すると、ダメージを受けて小さくなる効果音はなるものの、大きなマリオのままでステージクリアとなる。この状態でスーパーキノコを取ると、内部フラグではスーパーマリオなのだが外見は普通のマリオという変な状態になるのだ。ファイアフラワーの出現条件と変身条件は内部フラグで管理されているので、外見上は大きさはマリオなのにファイアマリオへと変身もできるのだ! ファイアボールを投げる瞬間だけ大きくなるマリオは必見? ブロックは壊せなくなるし、あまりいいことはないので、あくまで魅せプレイ用のテクニックかな、これは。

 

 

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 全32ステージ構成だけど、ワープゾーンを駆使すればクリアしなくてはいけないステージは全8ステージだけ。意外とクリアしなくてはいけないステージは少ないため、クッパと対決しなくても最後まで行けてしまうのだ。そのため、ワープでショートカットすることになる4-2後半~4-4、5-1~7-4は当時クリアできるぐらいの腕前を持っていたプレイヤーでも、ほとんど遊んだことがなかったりする。同じようにワープで飛ばされがちな1-3~3-4はなんだかんだで遊んでるプレイヤーは多いんだけどね。水中ステージとか、100UPとか、子供心をくすぐるステージが多かったからかな?

 

 

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 クッパの城はワールド1からキツい構造をしていて、パワーアップアイテムも1つしか出現しない(ワールド8に至っては出現しない!)ので、より慎重に攻略していく必要がある。ワールド4、ワールド7、ワールド8のクッパ城にはループゾーンがあり、正しいルートを通らないと先に進めないような仕組みになっている。ルート分岐は少ないので、知らなくても総当たりでなんとかなるといえばなるんだけどね……。とはいえ、攻略が普及していない時代は、このループの解き方を知っているかどうかは本当に大きかったのだ。知っちゃえばなんてことないんだけど、いち早く知った子はクラスのヒーロー的なポジションに収まったりしたものさね……。

 

 

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 で、前述のとおりワールド8以外にいるクッパは影武者で、倒す必要すらない。ちなみに影武者はワールド1からクリボーノコノコメットトゲゾージュゲムゲッソーハンマーブロス。ワールド1~5までは炎を吐くだけ。ワールド6~7はハンマー攻撃をしてくる。ワールド8にいるクッパは本物だけあって、炎とハンマーの複合攻撃を仕掛けてくる。ファイアマリオ以外でここまで到達した場合、ハンマー攻撃のスキをうかがって大ジャンプ(あるいは下をくぐる)しか対処の仕様がない。たまーにハンマーをまったく出さない瞬間があるので、そこを狙って大ジャンプする(あるいは下をくぐる)しかないのだけど、まぁアクションゲームのラスボスってそんなもんよね。

 

 

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 クリアするとピーチ姫の祝福が。そして2周目に突入することに。2周目はクリボーがすべてメットにサシカエ(ワールド1のクッパの影武者はそのまま)になったり、リフトの幅が短くなったり、敵の動きが速くなったり、キラーが飛んでくるようになったり……と、さまざまな部分で難易度が上昇しているのだ。特にクリボーがメットに差し変わっているのは、根本的な攻略部分に大きく関わり、1周目と同じ感覚でプレイしていると意外なところで死んでしまうことも多くなったりする。なお、2周目以降はタイトル画面でBボタンを押すと、ワールドセレクトができたりする。いきなりワールド8に挑むということもできるのだ。親切設計!

 

 

 んでもって

 

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 この『スーパーマリオブラザーズ』には、移植を含めてバージョン違いが多数存在する。ハドソンが移植担当したPC-8800/X1版とかね。そんなバージョン違いのなかでも有名なタイトルが任天堂VS.システム用に開発された『VS.スーパーマリオブラザーズだろう。アーケード用にアレンジされたタイトルで、本来は国内流通していないのだけれども並行輸入や倉庫からの流出などで90年代には一部のゲーセンで稼働していたこともある一品だ。大まかな内容は『スーマリ』と変わらないのだけど、100UPができるような段差のノコノコが排除されていたり、1UPキノコの配置が異なっていたり、クッパ城の正解ルートが違ったりなど、多くの調整がなされていた。また、1-3のように「そもそも根本的に異なる」デザインになっているステージも少なくなく、そのようなステージは難易度が爆上がりしていて、「いまさらスーパーマリオなんてw」と高をくくっていた腕自慢のアーケードゲームプレイヤーの自信を粉砕していったのだ。エンディングは『スーマリ2』準拠で、残機によってボーナス点が加算されるように変更されていたりもする。いわば『スーマリ1.5』といった内容に仕上がっていたり。

 

 

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 そして! もう1つの有名バージョン違いといえばオールナイトニッポン スーマーマリオブラザーズだろう。現在でも続いている人気ラジオ番組オールナイトニッポンの20周年記念として作成されたタイトルで、各曜日の担当パーソナリティがそれぞれ別々にファミコンの話題で盛り上がっていたのがきっかけで誕生したものだ。さらには『ANN』名義で攻略ビデオ『マリオの大冒険』が販売されたり、謎の歌手プリンセス・ピーチ(正体はシンガーソングライターの谷山浩子)が歌うBGMアレンジソング『GoGoマリオ!!』をリリースしたりと、やたら『スーマリ』をプッシュしていたという(個人的には『スーマリ』の社会現象的ブームに、これらの『ANN』での動きは大きく影響していたと思ってる。若者文化の中心でもあったからね、当時のラジオって)。

 

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 ゲーム内容は変わらないけれども、ストーリーは大幅に変化(詳しくはWikipediaでも見てね)。また、『VS.』と同様に一部のステージ構成が変化し、地形やスーパーキノコなどのデザインが『スーマリ2』のものに変わっているのだ(たとえば地面とか1UPの文字とか、リフトのデザインとかね)。また、『スーマリ2』と同じくルイージをプレイヤーとして選択できるのも特徴のひとつ(性能は『スーマリ2』準拠)。 これまた『スーマリ1.5』といった仕上がりで、結構違ったプレイ感覚を味わえるのだ。

 

 

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 しかし、一番の変更点は、なんといっても各ワールド最後に登場するキノピオが、当時の『オールナイトニッポン』の各曜日パーソナリティに差し変わっているところだろう。各ワールドのキノピオとパーソナリティ対応は以下の通り。

ワールド1:中島みゆき

ワールド2:石橋貴明とんねるず

ワールド3:木梨憲武とんねるず

ワールド4:小泉今日子

ワールド5:ビートたけし

ワールド6:松野大介ABブラザーズ

ワールド7:中山秀征(ABブラザーズ

 似ているか似ていないかは各自の判断に任せる。なお、金曜日担当のサンプラザ中野氏(現:サンプラザ中野くん)だけは、クリボーの代わりのオカピパックンフラワーの代わりのパックンオカピとして登場。これにはサンプラザ中野氏は笑いながら「なんで俺だけ敵なんだ」と文句を言っていたとか。

 

 

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 あと、スーパースターのデザインが六芒星になっていたり(同局の人気ラジオ番組三宅裕司ヤングパラダイスで話題になった神秘のシンボル・ヒランヤから)、各砦を陥落させたときにのぼる旗のマークがフジサンケイグループのものに差し変わっていたりと、細かいところでも『ANN』仕様になっているのも見逃せない。あと、地味にピーチ姫が和装になっているのも注目ポイントだったりする。この辺、キノコ王国の姫ではなくビバ王国の姫に設定が変わっているせいなのかもね(ビバ王国の「ビバ」は、当時の『ANN』のキャッチコピーというかサブタイトルの「ビバヤング」から)。ちなみにパッケージイラストは前述のビデオ『マリオの大冒険』のパッケージにパーソナリティの似顔絵を描き足したものだったりする。そのせいか、マリオたちとパーソナリティのイラストタッチが大きく異なっていて、どことなくコラ画像っぽいのだ。

 

 

 当時小学生だった自分も、このゲームにはどっぷりハマっていたり。自宅にファミコンがやってきたのは『スーマリ』が発売してから約1年が経過した86年。「1年後かよ」とお思いかもしれないけど、1年後でも『スーマリ』の神通力は衰えてなかったのだ。最初にやってきたソフトは、ロードランナーなのは前に書いたとおり。同時にこのソフトも買ったのだけど、「在庫なし」ということであとから入手することになったのだ(1年前のソフトだけれども、定番として売れていた)。2週間ぐらいしてからやってきた『スーマリ』だったのだが、プレイしてしばらくすると段々画面がゆっくりになってきて、最終的に止まってしまうという現象に悩まされるように。一度この現象が発生すると、『ロードランナー』に差し替えても遊べなくなっていた。そう、自分が手に入れたファミコン初期不良の本体だったのだ! 修理に出したらほどなくして新しい本体が届き事なきを得たのだけど。当時は増産に次ぐ増産の結果、こういう不具合を抱えたファミコン本体が少なからず出荷されていたとかいないとか。どちらにしろ、こういう「ファミコンブーム真っ只中に小学生だった人の思い出」の話は意外と少ない(ブームに翻弄されていた業界人の話は結構あるんだけどね)ので、いずれ収集・発表していきたいところ。あの熱気は当事者でしかわからないのだ。

 

 

 文字通り任天堂を代表するタイトルだけあって、現在でもいろんな任天堂ハードに移植されており、ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータファミリーコンピュータ Nintendo Switch Onlineでも遊ぶことができる。国内未販売だったため幻のゲームとなっていた『VS.スーパーマリオブラザーズも、アーケードアーカイブスとしてSwitchでDL販売されている。それこそ『ANNスーマリ以外は、Switchで遊ぶことができるのだ。『ANNスーマリ』が移植されることはほぼ不可能だと思うけど、非版権キャラクター(キノピオクリボーパックンフラワーを元に戻す)に差し替えて配信してくれればなぁ……と思うことしきり。前述したとおり、『ANNスーマリ』って、ただの芸能人サシカエバージョンじゃないんですよ。

 

 

 今回も、なんだかんだで長々と。やっぱ思い入れの強いゲームは、攻略抜きにしても文章が多くなってしまいますな。直撃世代にとって、このゲームは本当に特別なんですよ。思い入れもひとしお。本当は映画(『ピーチ姫救出大作戦』と同時上映の『スーパーマリオブラザーズ2 完全攻略法』のお話)とか、ボードゲーム(パーティジョイ)とか、当時販売していたお菓子の話とか、いろいろするべきだったか? という気持ちもあり。ただ、お菓子とか映画とかは遠い記憶を掘り起こしたものになるので、「正しいかどうか」がわからなくなるのよね……。

 そういう訳で、今回はここまで! ここのところアクションゲームが続いているので、次回は「まだ取り上げていないメーカーのRPG」か「PCから移植された有名アドベンチャーゲーム」あたりを紹介したいところ。予定は未定だけどね!