ゲームで適当に遊ぶ

ファミコン中心に、いろいろなゲームを遊んだ感想とか適当に

幼き頃の思い出は

 前回の行進から結構な時間が空いてしまった! 紹介予定だったゲームが想定していたものよりもボリューミーで、「これは……終わらん!」となってしまったのが原因でした。更新するゲームは、ちゃんとクリアしてから決めよう! 今後の教訓! で、今回は本当に悩みました。なにを紹介するか。実は、今回紹介するタイトル以外にも、4本ぐらいクリアまでのプレイ動画を撮影していたりします。で、最終的には、「やっぱり、自分のゲーム人生を振り返る意味でもやっておかなければ」と決断してこのタイトルを紹介することに決めました!

 

 そういう訳で、第9回は今は亡き大手ゲームメーカーのファミコン初参入ソフト!

ロードランナー

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  オリジナルは1983年にBroderbund社からAppleⅡ用ソフトとして発売されたアクションパズルゲーム。米国での発売を皮切りに、さまざまな機種に移植されて世界中でヒットした作品で、2012年に米TIME誌が発表したコンピュータゲーム史上に燦然と輝く100本「All-TIME 100 Video Games」にも選ばれた、文字通り歴史に残る不朽の名作。今回紹介するのは、そのファミコン移植版。移植担当および販売はハドソン。そう、ハドソンなんですよ。はーどーそーんー! はーどーそーんー! うるわーしーのー!

 ちなみにハドソンのファミコン初参入タイトル(つまりファミコン初のサードパーティタイトル)2本のうちの1本で、もう1本は『ナッツ&ミルク』。こちらもいずれ折を見て紹介をしたいところ。あと、記憶が間違いではなければ、ファミコンソフト初の「タイトルバックが黒ではないタイトル」だったはず。それまでの任天堂タイトルは、黒バックにロゴというものばかりだったのだ。

 また、これと『バンゲリング・ベイ』、『チョップリフター』をまとめて「バンゲリング帝国3部作」と称して同一の世界観を共有しているとか。そして、『バンゲリング・ベイ』は帝国への攻撃作戦、『チョップリフター』は帝国に捕らえられた捕虜の救出、そして『ロードランナー』は帝国に盗まれた金塊の奪回というバックボーンがあるそうで。ケイブンシャからでていた必勝シリーズ『バンゲリング・ベイ』には重厚かつ壮大なストーリーが掲載されているみたいだけど、おそらくは公式ではないので注意が必要だ! 当時のゲーム攻略本にはよくあるヤツだけどね!

 

 

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 ゲームルールはシンプルで「ステージ内に配置された金塊をすべて回収し、最上部に通じるハシゴから脱出する」だけ。しかし、数々の仕掛けやシステムがゲームを単純ではないものにしているのだ。

 ステージ内の仕掛け(というか構成要素)はブロックとハシゴ、つかまって左右に移動できるロープの3種類。ブロックは穴が掘れるレンガブロックと掘れないコンクリートブロック、そして見た目はレンガブロックだけど穴が掘れず上に乗ると下に落ちてしまうトラップブロックの3種類。レンガブロックに掘った穴は「なにもない」空間として扱われるけど、時間が経過するとブロックが復活して埋まってしまう。このとき主人公がブロックの位置にいると埋まってミスになってしまうのだ。

 ハシゴには普通のもののほかに、すべての金塊を回収したあとのみに出現する脱出用ハシゴがある。また、ハシゴやロープの真下は穴が掘れないなど、行動に制限がかかっている。「ロープの下は掘れない」は、たまーに忘れてて焦るんだ、これが。

 ステージ内にはロボット(移植版によっては「敵」だったり「番兵」だったり)がうろついていて、金塊を持って動いたり主人公を追跡してきたりする。ロボットは一定のルールで動いているので、主人公の位置を調整することで誘導することも可能。また、レンガブロックに掘った穴にハマると身動きがとれなくなるが、しばらくすると這い出てきてしまう。ブロックが復活するタイミングとロボットがハマるタイミングをうまく調整するとロボットを埋められるので、これを利用して目の前から消してしまうのも重要なテクニックとなってくる。ま、どんなに埋めても最終的には復活するので、一時しのぎにしかならないんだけどね! ステージによっては「復活ポイントがプレイヤーにとって致命的な位置」だったりするし。

 

 

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  ちなみに、ロボットを5体以上埋めてからすべての金塊を回収すると、最後から2番目に獲った金塊の位置にフルーツボーナスが登場する。『ハットリくん』とかでもボーナスアイテムはフルーツだったし、ハドソンのボーナスといえばフルーツ。このフルーツは形状によって得点が違い、また、出現するフルーツの順番も決まっている。そして、獲ったフルーツと埋めたロボットの数、そして金塊の個数を合計したものがクリア後に加算されるのだ。いわゆるリザルト画面だね! このリザルトは意外に長く、わりとプレイテンポを悪くしている気もするが、やっぱりこんなもんなのかもしれない。

 

  

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 以上のルール・システムを踏まえて、全ステージをクリアすることが目的。しかし、ファミコン版はステージセレクトが搭載されているので、任意のステージからプレイすることもできるのだ。お気に入りのステージを何度も繰り返したり、前回ゲームオーバーになったところから再開したり……と、プレイ幅を広げてくれる。さらに、ステージセレクトモードでAボタンを押すとゲーム速度がアップ、Bボタンを押すとゲーム速度がダウンする。初期速度はちょっと遅めなので、速くしたほうが遊びやすくなる。ただ、最高速にするとゲームが「別次元の難易度」になる。すげぇぞ、ホント。

 

  

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 ファミコン版はオリジナルの全150ステージよりかなり少なく全50ステージ(50面をクリアしたら1面からスタートのループゲーム)。しかもオリジナルと違って、1画面ではなく左右2画面分のステージが主人公の位置によってスクロールするシステムになっている。1画面に収まっていないぶんキャラクターは大きく描かれているものの、ステージ全体を見渡せないため、ロボットの動きを認識しづらくなるという弊害も生まれてしまった。ファミコン版は他機種版に比べて完成度が高く遊びやすいのだが、結果的にプレイ感覚がオリジナル版と違うものになってしまったというのは否めない。そのため、発売前に確認したBroderbund社の社員が激怒してオリジナル版に近しい仕様に変更するよう迫ったのを、ハドソンの社長とプログラマーの中本氏(のちに「ボンバーマン」や「ドラえもん」などを担当)が説得して発売にこぎつけた……らしい。「らしい」というのは、逸話としてしか知らないから。本当のところはわからない。

 

 

 

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 他機種版にもあるステージエディット機能も搭載。1画面のみで一定ルール(配置できるロボットは3体まで……など)にしたがってパーツを自由に配置できる。セーブ機能がないためリセットを押したり電源を切るとデータが消えてしまうが、別売りのデータレコーダーを使えば記録可能(カセットテープに音声データとして保存するタイプ)。データレコーダー自体はジャンクながら完動品を入手したものの、音声ケーブルが欠品だったため確認ができない……。今度、ケーブルを自作しよう。そうしよう。

 

 

 

 で、ここまで長々と『ロードランナー』を紹介したくなったのは、これこそ自分が初めて購入したファミコンソフトだったから。本当は『スーパーマリオブラザーズ』だけを買うはずだったんだけど、86年当時はファミコン本体とスーマリは品薄に次ぐ品薄でなかなか手に入らなかったのだ。で、世にいう「抱き合わせ販売」でついてきたのが、この『ロードランナー』だった……と。なお、スーマリ自体は「品切れだったので前金で予約」状態となり、結局ファミコンが家にやってきたときに手元にあった“カセット”は『ロードランナー』のみ。発売から2年が経過してすでに「昔のソフト」になってて、友達の家でたくさん遊んだタイトルだったけれども、本当にファミコンが家にやってきたのがうれしくて、母に怒られるまで遊んだのを今でも覚えている。このあと、スーマリが家にやってきた付近に「事件」が起きるんだけど、それはまた次の機会に。

 

 

 らしくない自分語りもしちゃったりなんかした第9回もここまで! 次はもうちょっと早く更新したい! あまり間隔が開くと更新するのが億劫になるからね!

 第9回「ハァ~ドラドラ」にフェード・イン!