ゲームで適当に遊ぶ

ファミコン中心に、いろいろなゲームを遊んだ感想とか適当に

悪魔が来りて指をさす

 前回の記事はアクセス数でいえば好評だったものの、とにかく労力に見合うとは思えない内容ではあった。今回はラクにさくっと更新したい! ということで第6回!

デビルワールド

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  ファミコン発売1年後以降にでたソフトで、このあたりに任天堂製ソフトの一斉値上げがあった関係でパッケージやソフトに2種類のバージョンが存在。旧デザイン準拠の前者はほとんど市場に出回っていなかったらしく、大体は後者のイラストラベル+大型パッケージ版で流通していたり。

 

 

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 タマゴンを操作して、ステージごとに決められたミッションをクリアしていくミッションクリア型1画面アクション。各ステージの基本構造は同じで、迷路を徘徊する敵を避けながらステージごとに定められたミッションをクリアしていくタイプ。やることは3ステージで違うのだけど、マップ自体は同じ。1画面アクションは「ステージごとにやることが変わる場合、ステージ構成が変わる」のが定番だったんだけど、これは思い切った判断。正解なのかわからんけど。

 で、迷路はデビル様の指示によってスクロールするようにできていて、約10秒ぐらいでデビル様がポーズをつけた方向に迷路が動く。この迷路の動きにあわせてタマゴンを操作するのがこのゲーム最大のポイントだ。このスクロールと壁に挟まると、哀れタマゴンは圧死してしまう。文字通り、プチっと。 

  ちなみにROUND1-1を開始するとき、チャイコフスキー作曲『くるみ割り人形』の『第1幕第2曲 行進曲』の冒頭部分が流れる。この頃のゲームは既存の音楽をアレンジして使用することもままあった。『マリオブラザーズ』のアイネ・クライネ・ナハトムジークとか、『新入社員とおるくん』のビートルズがやってくる!ヤァ!ヤァ!ヤァ!(Hard Day's Night)とか。こういうのも著作権概念ガバガバ時代のあだ花なんだろうね。移植するとき、この辺がネックになったりするのも一興(クラシック関連は大体の場合は著作権切れてたので問題にならないみたいだけどね)。

 

 

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 主人公は怪獣タマゴン。怪獣でタマゴンといえばタツノコのアイツを思い出す人も多いだろうけど、関係はなにもない。たぶん、きっと。タマゴのときは完全無敵だけど、しばらく放置していると強制的にタマゴが割れてしまうので注意。普段はなにもできないけど、十字架かバイブルを手にしている間だけ口から炎を吐けるように。迷路に挟まるか敵に触るとミスになるのだけど、それぞれでドットアニメーションが違うという凝りよう。初期ファミコンでこういうのって意外と少ないのよね。

 で、またしても余談だけど、タマゴンがタマゴからかえるときのSE(カリッコロリッってヤツ)は、のちにSFCスーパーマリオワールド』でヨッシーがタマゴからかえるときのSEとして流用されてたり。こういう使いまわしもあったのか!

 

 

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 敵は全部で3+1種類。スタンダードな敵のメダマン。迷路をうろうろしているだけの敵で、それほど脅威ではない。タマゴンの火で目玉焼きになるので、そこをおいしくいただくと、しばらく復活しなくなる。デビル様の指示に従って迷路を実際に動かしているのも彼ら。ああっ! 最下級悪魔はつらいっ!

 

 

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  そしてメダマンとともにタマゴンを追い詰めるボンボン。こいつはROUND7からの登場となる。基本的にメダマンといっしょなんだけど、こいつは脚が速く、そして復活スピードも早い。いかにこいつを封じ込めるかが、高次周回クリアのカギとなる。子供の頃は、こいつがでてくるラウンドまではなかなかいけなかったんだよなぁ……。

 

 

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 子デビル。デビルとの関係性は不明! 火を当てても目玉焼きにはならず、方向転換するだけ。普通は向きを変えてタマゴンから遠ざかるだけなんだけど、うっかり連射するとふたたびタマゴンに向かってきてしまう。この「うっかり事故死」がこのゲームの死因の約3割ぐらいを占めているといっても過言ではない(過言)。

 

 

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 そして大ボス。われらがデビル様。といっても、ステージの上で指示するだけだけどね! そして下を指すポーズは、友人たちの間では「コマネチ」と呼ばれていた! こういう仲間内だけの俗語、あるよね! で、各ラウンドの2面をクリアすると、コウモリになってどこかへ飛んで行ってしまうが、またすぐに復活! 不屈の闘志だデビル様! 英語表記だと初期はDEMONになってたみたいだけど、気がつくと英語表記でもDEVILになりましたとさ。

 ちなみにデビル様、このゲーム以外に出演することはなかったけど、のちにWii用ソフト『キャプテン★レインボー』でまさかの再出演を果たすことに。あきらめなければ復活はある!

 

 

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 各ラウンドの1面はドットイートステージ。迷路内に点在する「ボワボワ」を全部回収すればクリアとなる。でも、たまーに、ホントにたまーに全部取らなくてもクリアできてしまうことがある。ボワボワは迷路中に点在する十字架を手にしている間しか取得できないので、十字架が消えそうになったら置いてあるあたりをうろうろしてすぐに再取得するのが基本となる。でも、そういうときに限ってメダマンが迫ってきたり、スクロールにはさまれそうになるんだ。悩ましい。たまーに飛んでくるソフトクリームはボーナスアイテムで1個800点。点数表記が縦書きなのは珍しい。しかし、これだけ「タマゴ」「目玉焼き」推しなのに、なんでボーナスアイテムはソフトクリームなのか。

 

 

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 2面はバイブルを所定の位置に運搬するステージ。バイブルの初期位置は各ステージの四隅なので、まずは一番近いバイブルを目指そう。バイブルを持っている間だけ火を吹けるので攻撃にも転じやすいけど、バイブルは絶対に手放さないといけない。この辺のアンビバレンツ感でゲーム性を演出するというのは、さすがと唸る。

 

 

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 3面はボーナスステージ。6か所のボーナスボックスのなかに1つだけタマゴが入っているので、それを取ると1UP。なので、各ラウンドで1回しか死ななければ、理論上はほぼ無限にプレイできるのだ。これは、アーケードからの移植ではないからこそできた仕様かもしれない。なお、ボーナスボックスのタマゴは四隅にあるボーナスボックスのどれかにしか入っていない。なので、中央2つは無視して四隅に向かうのが正解となる。

 ちなみにデビル様はコウモリになって逃げてしまっているので、このステージは床の>模様を踏むと、その方向にスクロールする仕組みになっている。ある程度任意の方向にスクロールできるので、ボーナスボックスも回収しやすくなっているのだ。

 

 

 単純だけど遊んでいて面白い、しかしどこか単調にも思えるゲーム性。それでも、2人同時プレイができたので、スーパーマリオ発売前のファミコンでは定番ソフトのひとつになっていた。移植はほとんどなされず、WiiWiiU3DSバーチャルコンソールでしか遊べない「埋もれた名作」になりつつある。そろそろSwitchオンラインの特典で配信してもいいと思うんだけど……。

 

 

 そんなこんなでサクッと終わらせる予定だった今回も、なんだかんだでボリュームは変わらず! 省エネで行こうと思ったのに! だったら、もっとボリュームのあるゲームにすればよかった! 後悔役立たず! という訳で、次回は「一世を風靡した人気マンガのゲーム化」作品を取り上げる予定! あくまで予定は未定!

 

第7回「知らない人にもおはようって言えたの」こんなのもファミコン化してたんですよ